銀座矯正歯科 トップへ » 当院の矯正治療について » 骨代謝改善プログラム –ピエゾサージェリーの効果と安全性について-

矯正治療 歯が動くメカニズム

歯の周りの組織を歯周組織といい、

・歯根(歯の根)
・歯根膜(歯根周囲のクッション)
・セメント質(歯根の表層)
・歯槽骨(歯根が埋まっている骨)

上記4つの要素で構成されます。歯根は歯根膜で覆われ、歯に加えられた矯正力は歯根膜を介して歯槽骨に影響します。また、矯正力だけではなく、噛み合わせの力・舌や頬の筋肉に押されること(バクシネーターメカニズム)でも歯の位置が変化します。

力が加わることで歯根膜は圧迫または牽引されますが、歯根膜自身がその厚みを保つため(恒常性の維持・ホメオスタシス)に種々の伝達物質(生理活性物質・サイトカイン)の影響を受けることで骨の代謝を促し、歯が動きます。歯の動きに関わるサイトカインは主に炎症性サイトカインと総称される「痛み」や「腫れ」につながるものです。矯正治療では生理的な範囲でサイトカインの産生量が増えるため、「治癒機転」が働きます。歯の動きはこのような歯周組織の代謝によって行われるため、年齢、性別、生活習慣などの要素が矯正治療期間の個人差として生じます。

ピエゾとは
一般にピエゾ効果とは圧力や電圧によって物質が振動することを示し、1880年に有名なキュリー夫妻によって発見されました。この効果を利用して、ガスコンロの点火やスピーカー等、幅広く日常生活に応用されています。また、ピエゾ効果を応用した超音波振動発生装置によって刃を振動させ、硬いものを切ることができます(Hoigne DJ, et al. BMC Musculoskeletal Disorders. 2006;7(36):1-4.)。
さらに、医療分野への応用が発表され(Aro H, et al. Acta Orthop Scand. 1981 Feb; 52(1):5-10. Horton JE, et al. Oral Surg Oral Med Oral Pathol. 1981 Mar; 51(3):236-42.)、1997年にイタリアの口腔外科医Tomaso Valcellotiがピエゾサージェリー(Piezoesurgery)を開発しました(Varcellotti T, et al. Int J Periodontics Restorative Dent. 2001 Dec; 21(6):561-7.)。

ピエゾサージェリーは製造元のメクトロン社によって改良が続けられ、現在は第3世代、銀座矯正歯科でも使用しているピエゾサージェリー®touchとして医科・歯科の様々な分野で用いられています。

ピエゾサージェリー
Piezosurgery®touch (mectron s.p.a., Italy )

銀座矯正歯科とピエゾサージェリー
銀座矯正歯科でも使用しているこの機器は、歯肉や歯根膜といった軟組織を傷つけずに骨(硬組織)を切削することができます。

他のピエゾ手術機器に対するピエゾサージェリーの優位性は

・マイクロ単位での正確な骨切削
・軟組織を傷つけない安全な骨切削
・無菌状態での手術・広範囲の術野の確保
・最低限の侵襲と有意な組織回復

上記が挙げられます(Chopra P, Chopra P. International Journal of Contemporary Dentistry. 2011;2(4):16-24. Vercellotti T, et al. Int J Periodontics Restorative Dent. 2001 Dec; 21(6):561-7. Aro H, et al. Acta Orthop Scand. 1981 Feb; 52(1):5-10.)。

ピエゾサージェリーの安全性

ここで注目したい点は「低侵襲」であることと、「創傷治癒に有利」であることです。Dr.深沢がピエゾサージェリーをコルチコトミーに用いる理由は以下の通りです。

・手術器具による発熱(47℃・1分間)は骨の壊死を引き起こすが(Eriksson AR, , et al. Acta Orthop Scand. 1984 Dec; 55(6): 629-31.)、従来の骨用切削器具と比較して、ピエゾサージェリーは骨に対しての発熱がとても少ないこと(Vercellotti T, et al. Int J Periodontics Restorative Dent. 2005 Dec; 25(6):543-9.)。

・周囲軟組織に対する侵襲が低いことによる止血効果(Nalbandian S. Australasian Dental Practice. 2011:116-26. Stübinger S, et al. Ultraschall Med. 2008 Feb; 29(1):66-71. Troiani C, et al. Int J Maxillo odontostomatology. 2005;4:23-8.)。神経や血管などの重要な組織を傷つけないというピエゾサージェリーの最大の特徴によって、脳外科では脳硬膜(軟組織)を傷つけない安全な手術が行われています。

・手術部位の骨再生及び増骨反応(Gleizal A, et al. Ultrasound Med Biol. 2006; 32(10):1569-1574)。ピエゾサージェリーによって骨切削を行った箇所には未分化な骨細胞が集合し、これが成熟することで術前よりも強く、ボリュームの大きな骨ができると報告されています。

ピエゾサージェリーピエゾサージェリー

従来の器具による切削ではコントロールが難しく、正確性に欠けるため創面が大きいことがわかります(左)
ピエゾサージェリーは操作性が高く、正確で安全な手術によって必要な部分だけを治療できます(右)

従来の手術器具と比較してピエゾサージェリーを用いた場合、手術時間が長くなると言われていますが(Labanca M, et al. Br J Oral Maxillofac Surg. 2008 Jun; 46(4):265-9.)、Dr.深沢による銀座矯正歯科のピエゾ処置は短時間で済み、ピエゾサージェリー導入から200名以上の患者様にご支持を頂いています。また、心臓ペースメーカーを使用している患者様には残念ながらピエゾ機器を使用することができません。

矯正歯科領域におけるピエゾサージェリー

1991年の寿谷法コルチコトミーの発表(Suya H. 1991, Huthig Buch Verlag, Heidelberg, pp.207-226.)以来、世界中で様々な矯正歯科治療のためのコルチコトミー法が発表され(Wilcko WM, et al. 2001 International Journal of Periodontics and Restorative Dentistry, 21, 9-19. Park YG, et al. 2006 Kinki Tokai Kyosei Shika Gakkai Gakujutsu Taikai, Sokai, 28, 6. Kim SJ, et al.2009 The Angle Orthodontist, 79(2), 284-291. Vercellotti T, et al. 2007 International Journal of Periodontics and Restorative Dentistry, 27(4), 325-331.)、歯の移動の促進を目的とした歯周組織への外科処置はもはや決して新しい概念ではありません。

歯が早く移動することの原理は寿谷先生の「骨ブロック説」、有名なFrostの「RAP(SAP)説(Frost HM. 1983 Henry Ford Hospital Medical Journal, 31, 3-9.)」や「骨圧迫説」が論じられていますが、まだまだわからない部分が多いため「スピード矯正研究会」でも様々な理論を検討しています。間違いなく言えることは、歯周組織でのサイトカインの産生が高まることによって代謝活性の向上が起こるということです。

ピエゾサージェリーによる矯正歯科治療のためのコルチコトミーはVarcellotiとPodestaによって発表され(Vercellotti T, et al.2007 International Journal of Periodontics and Restorative Dentistry, 27(4), 325-331.)、2009年にDibartらが最も低侵襲なコルチコトミー法としてPiezocisionTMを紹介しています(Dibart S, et al. 2009 Compendium of Continuing Education in Dentistry, 30, 342-350.)。

Dibartらは表側矯正での応用を報告していますが、インビザラインとピエゾサージェリーを併用した矯正治療の報告でも治療期間の短縮に大いに役立つとされています(Keser EI, Dibart S. 2011 Compendium of Continuing Education in Dentistry, 32(2), 46-51.)。

銀座矯正歯科のピエゾ骨代謝改善プラン

Leeらは2008年にコルチコトミーなどの外科処置を行うことにより得られる歯が早く動く3〜4ヶ月の「window of opportunity」という期間があることを報告しました(Lee W, et al. Journal of Dental Research, 87(9), 861-865.)。

ピエゾサージェリーを用いた場合、この「window of opportunity」が6ヶ月まで延長する可能性も示唆されています。ピエゾサージェリーの選択的な骨切削は低侵襲な外科処置を実現します。ピエゾサージェリーによるWindow of opportunity効果は手術部位の両側の歯へ1,5本分の範囲で拡大することがわかっているので、必要な部分に最低限の侵襲で大きな効果を得ることができます。

ピエゾサージェリー

銀座矯正歯科では舌側矯正、表側矯正、インビザラインと装置の種類を問わず骨代謝改善プランをご用意しています。

銀座矯正歯科ではピエゾサージェリーの特徴である「安全性」と「window of opportunity」を最大限に利用した効率の良い治療計画を立案し、成人矯正の問題点(歯根吸収、後戻り、歯肉退縮)を軽減することをお勧めしています。

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