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予約方法が変わります

 医院承継からの検討課題だった電子カルテ化とインターネット予約システムの導入。これならと思えるシステム、paylight Xに出会ったので予約システムの完全リニューアルに向けて動き始めました。


1.紙からデータへ

 銀座矯正歯科は紙カルテ、患者さんに渡す資料も紙資料、紙のサイズはA4~B6までバラバラです。紙資料には紙の良さも当然ありますが、紙代・インク代・保管場所・紛失などの問題の方が私にはストレス。その中でも保管場所の問題は大きく、医院の改築を考えた際にカルテと紙資料の保管場所を設定することがどうしても無駄に感じました。そこで、先ずは紙資料をデータ化してQRコードを読みこんでもらい、印刷物を減らすことからDXを始めました。これだけでも本当に必要な資料の選別が進み、無駄を省くことに繋がりました。

2.電話予約からネット予約へ

 初診相談は専用フォームそのものを見直しシンプルにしましたが、患者さんは受付との予約調整が必要でした。再診予約は来院時に受付で行うものの、変更やキャンセルは電話対応のみ。私自身が電話が嫌いなのに、それを患者さんに強いていることにも矛盾を感じていました。

 paylight Xでは初診も再診もすべてネット予約となり、電話やLINEもすべてAI対応となります。もちろん、契約内容に関わるような、AIが対応できない複雑かつセンシティブな問い合わせは受付が電話やメッセージで対応します。従来はお待たせしてしまっていたLINEや問い合わせフォームの返信もスムーズに行えるようになるでしょう。

3.カルテ記載、会話の文字起こしと自動要約

 歯科医師法に「歯科医師は、診療をしたときは、遅滞なく診療に関する事項を診療録に記載しなければならない。」と記載がある通り、原則、カルテは診療後その場で記載しなければなりません。自由診療に書式等のルールはありませんが、遅滞なく記載することに変わりません。

 paylightXでは患者さんとの会話は自動録音され(会話の無い不要な部分は自動でカット)、文字起こし、要約されてカルテに記載されます。これはスタッフ間での伝え漏れを防ぎ、「言った・言わない」問題の解決に繋がります。毎回の問診表も来院時にLINEから入力してもらうようにしていきますが、機能の実装まで開発に時間を必要とするようです。その点を含め、まだしばらく紙対応になる箇所もある予想です。

4.完全移行は11月11日を予定

 AI電話、LINE対応の実装は現在データ移行中、完全移行は11月11日を予定しています。現在も電子カルテシステムにはAI自動応答が採用されているシステムがありますが、ゼロからAIベースで作成された電子カルテシステムは日本では初めてです。AIの自動応答による新たな歯科診療システム、非常に楽しみです。

監修者

銀座矯正歯科 院長 中嶋 亮|東京都で裏側矯正を専門に行う矯正専門歯科「銀座矯正歯科」

中嶋 亮 | Ryo Nakajima

日本大学松戸歯学部卒業後、同大学大学院にて歯科矯正学を専攻し修了。大学病院での研鑽を経て、2012年より「銀座矯正歯科」に勤務し、数多くの裏側矯正や複雑な症例に携わる。2021年に院長、現在は理事長として診療にあたる。見た目の美しさと咬合機能の両立を重視し、特に舌側矯正やデジタル技術を活用した精密治療に注力。患者一人ひとりの生活背景に寄り添い、長期的な健康と自然な笑顔を引き出すことを理念としている。

【略歴】

【主な所属学会】

【論文・学会発表】