ごあいさつ-HPリニューアルに寄せて
このたび、銀座矯正歯科のホームページをリニューアルいたしました。

日々診療を行う中で、「もっと分かりやすい情報を」「治療の雰囲気を知りたい」といった声を多くいただいてまいりました。今回のリニューアルでは、そのようなご要望に応えられるよう、内容を整理し、より見やすく親しみやすい形へと刷新いたしました。
医院ホームページ作りは初めての経験でしたが、依頼したBREST株式会社さまの完璧なディレクションの下で私たちの矯正治療について今までよりもご理解頂ける内容になったと自賛しております。
症例紹介ページ
大きく変更した点はやはり症例紹介ページです。ここ10年での歯科におけるデジタル技術の発展は私の想定外でした。さらにchatGPTが一般利用できるようになってからの大規模言語モデル(Large Language Model、LLM)の発展は素晴らしく、今書いているこのコラムも下書きはLLMが生成してくれました。LLMが生成する文章もかなり良いのですが、やはり自分の想いを乗せた自分の言葉を届けたいと思います。いかにリアルであるか。AI生成による仮想現実も良いものです。でも私の矯正治療は患者の皆様との間でリアルな感情を生み出す治療です。そのリアルな情報を届けるには、銀座矯正歯科のリアルな症例を紹介することが、今回のHPリニューアルのテーマの一つである「分かりやすさ」にもつながると思うのです。症例紹介は写真や文章だけでなく、動画でも解説を行うために撮影中です。お楽しみに。
インタビューとスタッフ紹介
院長インタビューでは銀座矯正歯科で私がどのような表現をしたいのかが書いてあります。
銀座矯正歯科は先代の深澤真一先生が1996年に開設された銀座で初めての矯正歯科専門医院です。当時は裏側矯正を行う歯科医院が殆ど無かったそうで、目立たない矯正治療を希望してかなり多くの患者さんが来院されたそうです。
今は裏側矯正を行う医院も増え、同じ目立たない矯正治療の分野ではアライナー治療も一般歯科の先生も行うようになったので、相対的に当院の患者数も落ち着いています。もちろん経営的には契約数が多い方が良いのでしょうが、個人的には患者さんと話すことも私自身の癒しになるので、皆さんと話す時間が取れないようであれば年間契約数の制限を行うことも検討しています。いまのところ、その必要は全く無さそうですが(笑)。
クリニック案内の中にはスタッフ紹介もあります。以前は歯科医師だけ掲載していましたが、今回のHPには出来るだけ自己紹介も兼ねてスタッフに出てほしいとお願いしました。歯科医院の運営は院長ひとりで行えるものでは有りません。スタッフ全員が銀座矯正歯科の根幹です。銀座矯正歯科を支えているメンバーをぜひ知って頂きたいです。
矯正治療と治療ガイド
この二つの項目では矯正治療の内容とその流れについて紹介しています。昨今、矯正医たちの間では「矯正装置の種類によって診断は変わるのか?」というテーマがあります。つまり、表側、裏側、アライナーという矯正装置の種類によって治療計画に変化があるのか?ということです。「診断は診断、矯正装置の種類によって変わってはいけない」という建前は有りますが、実際のところそれぞれの装置によって特徴的な歯の動きが存在します。簡単に表現すると表側装置であれば外に広がりやすく、裏側装置であれば内に閉じやすく、アライナー装置は傾斜移動しやすいということです。これらの良くも「悪くもある特徴」を理解しコントロールすることが技術と経験の蓄積を必要とするポイントです。
蓄積された技術そのものにも根拠が生まれますが、学術的な根拠も重要です。「なぜそうなるのか」を言語化できなければ現象を理解しているとは言えず「なんとなくそうなった」治療では次の患者さんに対して同レベルの結果を提供することが難しいと考えています。大学院では恩師・山口大(やまぐちまさる)先生から「科学である限り再現性がなければならない」と教わりました。矯正治療は歯周病学と比較すると学術的根拠の蓄積は未だ道半ばというイメージですが、歯が動くという単純な現象そのものは根拠があります。現象のコントロールが矯正医としての腕の見せどころでしょう。
私が矯正医として働き始めてから数多の装置や治療方法が誕生し、消えていきました。我々はオリジナルが国内にあるにも関わらず、逆輸入されたものをありがたがる傾向にあります。日本人特有の重度叢生や骨格的不調和について矯正医が理解していれば、矯正装置の選択は「皆さんの社会的環境に合わせて選んで」頂くことが最適な装置選択であり、矯正治療の満足度を高めることに繋がるはずです。
お子さんの矯正治療について
銀座矯正歯科で矯正治療を行う成長期の患者さんは2025年9月現在でほんの4名しかいらっしゃいません。私はお子さんの成長に関わることも好きですし、小児歯科専門医院で勤務していた経験もあります。でも、今のお子さんたちは忙しいですね。私も高校生の父親ですので、それなりの経験があります。平日は学校、塾やクラブ活動で時間を必要とするでしょうから、矯正歯科に通院するのは自宅の近所や日曜診療を行っている医院が良いと思います。
ただ、大変申し訳ありません。現状では銀座矯正歯科で日曜診療を行う予定は有りません。これは単純にリソース不足が理由です。もし今後、日曜診療を始めるのであれば、それはお子さん達のために開こうと思っています。
対外的な活動について
自分が主催するセミナーや勉強会だけではなく、有難いことに外部の団体や企業から講演依頼を受けています。知的欲求も強いので学術大会にも積極的に参加しています。講演日程はほとんどが休診日になるようにしていますが、稀に診療日に不在のことがあります。私が不在だったとしても、上村先生は世界舌側矯正歯科学会の症例審査を通過してアクティブメンバーを取得していますので、安心して任せられます。チーム診療の良さはこういう点ですね。できるだけ初診相談は私が行いたいので、その点だけご協力頂ければ幸いです。今後は対外的な活動についてもコラムで紹介していきます。

コラム・ブログ
矯正治療は一人ひとりに合わせたオーダーメイドの診療であり、初めてご検討される方にとっては不安や疑問がつきものです。その不安を少しでも軽くし、安心していただけるよう、これからはコラムという形でも情報を発信してまいります。診療の中で感じたことや、新しい治療法、学会で得た知見などを、できるだけ分かりやすくお伝えします。
銀座矯正歯科は都心の矯正歯科としては老舗になります。時代は移り変わっても「銀座」という特別な土地で長く仕事を続けられることは本当に有難く思います。銀座矯正歯科の歴史と伝統の重みをさらに持ち上げて、矯正歯科に長く携われるよう健康にも気を付けなければなりませんね。
「銀座」という地に根差す矯正専門医院として、落ち着きと誠実さを大切にしながら、同時に皆さまに寄り添う存在でありたいと考えております。新しいホームページとともに、今後の情報発信にもご期待いただければ幸いです。
院長 中嶋亮