こんにちは。銀座矯正歯科です。
「歯並びだけでなく、顎の形や噛み合わせまで気になる」「矯正治療を検討しているけれど、普通の矯正では限界があると言われた」——このようなお悩みを抱えていませんか?
通常の歯列矯正は歯の位置を整える治療ですが、顎の骨格が大きく影響する場合には、外科矯正という選択肢があります。
外科矯正は、矯正治療と外科手術を組み合わせることで、噛み合わせや顔のバランスを根本的に改善する方法です。特に受け口や出っ歯、顎の左右非対称など、見た目だけでなく機能的な問題がある方に適した治療法です。
今回は、外科矯正の基本から治療の流れ、メリット・デメリットなどを解説していきます。矯正治療でどこまで改善できるのか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。
1.こんなお悩みはありませんか?
・顎が出ている・引っ込んでいると指摘されたことがある
・噛み合わせが悪く、食事がしづらい
・顔のバランスが気になるが、矯正だけでは治らないと言われた
・矯正治療でどこまで改善できるのか知りたい
このようなお悩みをお持ちではありませんか?
顎のズレや噛み合わせの問題は、見た目だけでなく食事や発音、さらには全身のバランスにも影響を与えることがあります。例えば、「顎が前に出ている」「顎が後ろに引っ込んでいる」「上下の歯がしっかり噛み合わない」 などの症状がある場合、歯並びを整えるだけでは根本的な改善が難しいことも。
そのため、矯正治療だけでなく、外科矯正(顎の骨を整える手術を併用した矯正治療) という選択肢が必要になるケースがあります。
2.外科矯正とは?通常の矯正との違い
矯正治療には、ワイヤー矯正やマウスピース矯正 などの一般的な方法と、外科矯正 という治療法があります。外科矯正は、骨格の問題が原因で歯並びが大きく乱れている場合に、矯正治療と外科手術を組み合わせて行う方法 です。
一般的な矯正と外科矯正の違い
治療方法 |
通常の矯正治療 |
外科矯正 |
対象 |
軽度〜中度の歯並びの乱れ |
骨格的なズレがある場合 |
治療内容 |
ワイヤーやマウスピースを使い、歯を少しずつ動かす |
外科手術で顎の骨を移動し、その後矯正で歯並びを整える |
治療期間 |
約1.5〜3年 |
手術前矯正+手術+術後矯正を含めて約2〜3年 |
メリット |
歯並びが改善し、見た目もきれいになる |
噛み合わせやフェイスラインを根本から整えられる |
デメリット |
顎の骨の位置は変えられないため、歯の移動範囲に限界がある |
外科手術が必要なため、入院や術後のダウンタイムがある |
外科矯正が必要となるケースとは?
通常の矯正では対応しきれない 顎のズレや噛み合わせの大きな異常 がある場合、外科矯正が選択されます。例えば、次のようなケースが当てはまります。
- 上顎前突(出っ歯) → 上顎が前に出すぎている
- 下顎前突(受け口) → 下顎が前に出ている
- 開咬(オープンバイト) → 前歯が噛み合わず、隙間ができる
- 左右の顎のズレ → 顔が左右非対称になっている
矯正治療だけでは限界がある?外科的アプローチの意義
通常の矯正治療は 歯を動かして整える 方法ですが、顎の骨自体に大きなズレがある場合は、歯を移動させるだけでは根本的な解決になりません。そのため、外科手術を組み合わせることで、より理想的な噛み合わせやフェイスラインを作ることができます。
「歯並びは治ったけれど、顔のバランスが気になる…」とならないために、矯正治療だけでなく、骨格の改善も視野に入れることが大切 です。
3.どんな症状の方が外科矯正の対象になるのか?
外科矯正は、通常の矯正治療だけでは改善が難しい 骨格的な問題を抱えている方 が対象となります。一般的な矯正治療は歯の位置を整えることで歯並びを改善しますが、 顎のズレや噛み合わせの問題が大きい場合 には、外科的なアプローチが必要となることがあります。
受け口(下顎前突)、出っ歯(上顎前突)、開咬などの特徴
外科矯正が適応されるのは、次のような症状がある方です。
受け口(下顎前突)
下顎が前に出ている状態のことを指します。いわゆる「しゃくれ」と呼ばれる状態で、横から見ると下顎が突出しているのが特徴です。
この状態の方は、噛み合わせが通常とは逆になっているため、食事の際に噛みづらさを感じたり、奥歯ばかりに負担がかかることが多くなります。また、発音にも影響を及ぼし、サ行やタ行が発音しづらいことがあります。
出っ歯(上顎前突)
上顎が前に突き出ている状態を指します。前歯が大きく前に出ているため、口を閉じるのが難しくなることが特徴です。
この状態では、前歯が乾燥しやすくなるため、虫歯や歯周病のリスクが高まるほか、転倒や衝突時に前歯を損傷しやすくなります。また、見た目の印象が大きく変わるため、コンプレックスを抱える方も多い傾向にあります。
開咬(オープンバイト)
上下の前歯が噛み合わず、隙間が空いてしまう状態のことを指します。
通常、食べ物を前歯で噛み切ることができますが、開咬の方はこの動作が難しく、食べ物を奥歯で噛み切る必要があるため、食事の際に不便を感じることが多いです。さらに、発音にも影響を及ぼし、特にサ行やタ行の発音が不明瞭になることがあります。
顎のズレや左右非対称な顔貌
顎が片側にずれている場合、顔のバランスが崩れ、見た目に影響が出るだけでなく、噛み合わせにも大きな問題を引き起こします。
- 片側の顎が過剰に発達し、顔が左右非対称に見える
- 咀嚼時に片側の歯ばかり使うクセがつき、さらに噛み合わせが悪化する
- 見た目の問題だけでなく、顎関節症や肩こり、頭痛の原因となる
こうした顎のズレや非対称な顔貌は、通常の矯正治療では十分な改善が難しく、外科的なアプローチを取り入れることが一般的です。
外科矯正を受けることで、見た目のコンプレックスを解消できるだけでなく、噛み合わせの機能が改善され、食事のしやすさや発音の明瞭さも向上します。長期的に健康的な口腔環境を維持するためにも、 「歯並びの問題は矯正で治せるのか?」「外科矯正が必要なのか?」 といった疑問をお持ちの方は、専門医に相談してみることをおすすめします。
4.外科矯正の治療の流れ
外科矯正は、通常の矯正治療とは異なり、 矯正治療と外科手術を組み合わせて進める治療法 です。そのため、一般的な矯正治療よりも 治療期間が長く、段階的な治療プロセス を経ることが特徴です。ここでは、外科矯正の基本的な流れについてご説明します。
① 初診・カウンセリングでの診断
まず、患者様のお悩みやご希望を詳しく伺い、 顔や顎のバランス、噛み合わせの状態 を診察します。
- 受け口(下顎前突)や出っ歯(上顎前突)、開咬などの症状があるか
- 顎のズレや左右非対称があるか
- 矯正治療単独で改善できるのか、それとも外科矯正が必要か
これらの点を確認し、 外科矯正が適応となるかどうか を判断します。
外科手術を伴う治療のため、患者様にとっての メリットやリスクをしっかりと説明 し、納得いただいた上で次のステップへ進みます。
② 精密検査(レントゲン・CT・模型分析など)
外科矯正を行う場合、 骨格の状態や顎の位置、噛み合わせのズレを正確に把握するための精密検査 が必要です。
主に以下の検査を行います。
- レントゲン撮影(セファロ・パノラマ) :顎の形や骨格の状態を確認
- CTスキャン :顎の内部構造を立体的に把握
- 歯型の採取(模型分析) :噛み合わせの詳細な分析
- 口腔内・顔の写真撮影 :治療前後の変化を記録
これらの検査結果をもとに、 どのような治療計画を立てるか、どのタイミングで手術を行うか を決定します。
③ 矯正治療前の準備期間(術前矯正)
外科手術の前に、 矯正装置を装着して歯並びを整える「術前矯正」 を行います。
術前矯正は、以下のような目的で行われます。
- 手術後の噛み合わせをより良くするため
- 上下の歯の位置を適切に調整するため
- 手術後の後戻りを防ぐため
一般的には 1年〜2年程度 の期間が必要となります。
ワイヤー矯正を用いることが多いですが、症例によっては マウスピース型矯正(インビザライン) を併用する場合もあります。
④ 外科手術とその後の回復
術前矯正が完了すると、いよいよ 外科手術(顎の骨を調整する手術) を行います。
手術は 口腔外科の専門医 によって行われ、 全身麻酔下での手術 となります。
手術の一般的な流れ
- 入院(手術前日〜当日)
- 事前に血液検査や健康状態の確認
- 手術に向けた準備
- 手術(約3〜5時間)
- 上顎または下顎の骨を切って適切な位置に調整
- 金属プレートやネジで固定し、顎のバランスを整える
- 術後の回復期間
- 約1〜2週間の入院 (症例による)
- 1ヶ月ほどの食事制限 (流動食・やわらかい食事)
- 腫れや痛みが徐々に軽減するまでの期間(約1〜3ヶ月)
手術後は しばらく腫れやむくみが出ますが、時間とともに落ち着いてきます。
⑤ 術後矯正と保定期間
手術が終わったら、 新しい顎の位置に合わせて噛み合わせを微調整する「術後矯正」 を行います。
術後矯正の期間は、 約6ヶ月〜1年程度 が一般的です。
この期間に、 細かい歯の位置を調整し、理想的な噛み合わせに仕上げていきます。
その後、矯正治療が完了したら 「保定期間」 に入ります。
- 保定装置(リテーナー)を装着し、後戻りを防ぐ
- 定期的なメンテナンスで歯並びの状態をチェック
保定期間は 約2〜3年 が目安ですが、長期的に維持するためには できるだけリテーナーを続けることが推奨されます。
5.術前矯正の重要性とその期間
外科矯正は、通常の矯正治療とは異なり、 手術と矯正を組み合わせて行う治療 です。そのため、手術の前に 術前矯正(しゅつぜんきょうせい) を行い、歯の位置や噛み合わせを整える必要があります。このステップは 手術の成功を大きく左右する重要な準備 となります。ここでは、術前矯正の目的や期間について解説します。
術前矯正の目的
外科矯正では、単に顎の骨を動かすだけでなく、 噛み合わせを最適な状態に整えること が大切です。そのため、手術前に歯を適切な位置に移動させる矯正を行います。術前矯正の主な目的は以下の通りです。
- ★手術後の噛み合わせを整えるため
顎の手術によって顎の位置を変えた後、 歯が正しく噛み合うようにするため に術前矯正が必要です。
例えば、手術前に歯並びがバラバラの状態だと、手術後に 上顎と下顎の歯がうまく噛み合わず、食事や会話に支障が出る 可能性があります。
- ★顎の骨を適切な位置に動かしやすくするため
歯が正しい位置にないまま手術をすると、 顎の骨を無理に動かすことになり、手術後に噛み合わせが不安定になる ことがあります。
術前矯正によって 適切な歯列を作ることで、手術後の顎の安定性が向上 します。
- ★手術後の後戻りを防ぐため
術前矯正を行わずに手術を行うと、手術後に 歯が元の位置に戻ろうとする「後戻り」 が起こるリスクが高まります。
後戻りを防ぎ、長期的に安定した噛み合わせを維持するためには、 手術前に歯を適切な位置に整えておくことが重要 です。
術前矯正で行うこと
術前矯正では、 ワイヤー矯正(ブラケット矯正)を使用して歯を移動させる のが一般的です。
主な治療内容としては、以下のようなものがあります。
- ガタガタの歯並びを整える
- 噛み合わせのズレを調整する
- 顎の骨を動かしやすいように、歯の傾きを調整する
歯を整えた後、 手術のタイミングを見極め、適切な時期に外科手術へと移行 します。
術前矯正の期間はどのくらい?
術前矯正の期間は 1年〜2年程度 が一般的ですが、 症例によって異なります。
期間が長くなる要因
- 歯並びの状態が複雑な場合 :歯の移動に時間がかかる
- 顎のズレが大きい場合 :歯をより適切な位置に動かす必要がある
- 歯の動きがゆっくりな場合 :個人差によって期間が変わる
この期間中は、 定期的に通院しながら矯正治療を進めていきます。
術前矯正の注意点
術前矯正を行うにあたって、いくつかの注意点があります。
- ★矯正装置による違和感や痛み
術前矯正では、 ワイヤー矯正を使用することが多いため、最初は違和感や軽い痛みを感じることがあります。
しかし、 数日〜数週間で慣れる ため、徐々に快適に過ごせるようになります。
- ★口腔内のケアが重要
矯正装置をつけると、 歯磨きがしにくくなる ため、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
そのため、 専用の矯正用歯ブラシやフロスを使って、丁寧にケアをすることが大切 です。
- ★食事の制限がある
矯正装置を装着している間は、 硬いものや粘着性のある食べ物を避ける 必要があります。
例えば、 ガム、キャラメル、ナッツ類、硬いおせんべい などは、矯正装置を破損する可能性があるため注意が必要です。
長期的なメリットを考えると、 術前矯正をしっかり行うことで、より良い結果を得ることができます。
「時間がかかるのでは?」と不安に感じる方もいるかもしれませんが、 一歩ずつ確実に進めることで、理想的な歯並びと噛み合わせを手に入れることができます。
6.外科手術:入院から術後の回復まで
外科矯正は、 顎の骨を外科手術によって適切な位置に動かし、噛み合わせや顔のバランスを整える治療 です。
通常の矯正治療だけでは改善が難しい場合に行われるため、 手術と矯正を組み合わせて進めること が特徴です。
外科矯正の手術方法(顎の移動手術)
外科矯正の手術は、 全身麻酔のもとで行われる外科的な処置 です。
手術方法は、 症状や顎の状態によって異なります が、一般的には以下のような手術が行われます。
- ★上顎(上顎骨)の手術
- 上顎前突(出っ歯)や上顎の非対称を改善するための手術
- 上顎の骨を適切な位置に移動させ、 顔のバランスを整え、正しい噛み合わせを作る
- ★下顎(下顎骨)の手術
- 下顎前突(受け口)や下顎のズレを改善するための手術
- 下顎の骨を切って適切な位置に移動させ、 上下の噛み合わせを合わせる
- ★両顎手術(上顎と下顎の両方を調整)
- 上下の顎のバランスが大きくズレている場合に行う手術
- 上顎・下顎の両方を調整することで、 噛み合わせや顔貌を自然に整える
手術は口の中からアプローチするため、顔に傷が残ることはありません。
顎の骨を適切な位置に移動させた後、 プレートやスクリューを使って固定することで、正しい位置を維持 します。
入院期間や術後のリハビリについて
外科矯正の手術後は、 通常1〜2週間の入院が必要 になります。
- 入院中の流れ
- 手術直後 :全身麻酔から目覚めると、顔の腫れや違和感を感じることがあります。
- 1〜3日目 :顔の腫れがピークになり、食事は流動食が中心になります。
- 4日目以降 :少しずつ腫れが引き、軽い運動やリハビリが可能になります。
退院後も、 口を大きく開けるリハビリ や 発音のトレーニング を行いながら、日常生活に戻っていきます。
手術後の食事や生活の制限
手術後は、 顎の安定を優先するため、食事や日常生活にいくつかの制限 があります。
- 食事について
手術直後は 顎の固定や腫れの影響で、噛むことが難しくなる ため、食事の内容が制限されます。
- 手術後1週間 :流動食(スープ、ジュース、ゼリーなど)
- 2〜3週間後 :柔らかい食事(おかゆ、ヨーグルト、豆腐など)
- 1ヶ月後 :徐々に通常の食事に戻していく
無理に硬いものを食べると、顎に負担がかかるため注意が必要 です。
- 日常生活の注意点
- 激しい運動は避ける (術後1〜2ヶ月間は、スポーツや重いものを持つ動作を控える)
- 長時間の会話を控える (顎への負担を軽減するため)
- 寝るときは頭を高くする (腫れを早く引かせるため)
腫れが完全に落ち着くまで 約3〜6ヶ月かかる こともあるため、 焦らずにリカバリーを進めることが大切 です。
ダウンタイムの目安と経過
外科矯正の手術後は、 一定のダウンタイム(回復期間)が必要 になります。
手術後の経過の目安
- 手術直後(1週間) :腫れや痛みが強く、食事や会話が難しい
- 2週間後 :腫れが少しずつ引き始め、柔らかい食事が可能になる
- 1ヶ月後 :見た目の腫れがかなり落ち着き、軽い運動が可能
- 3ヶ月後 :顎の違和感が減り、通常の食事や日常生活に戻る
- 6ヶ月後 :ほぼ完全に回復し、顎の安定性も向上
ダウンタイムは 個人差があるため、焦らずに回復を待つことが大切 です。
外科矯正の手術後も定期的なチェックが必要
手術後の経過が順調であっても、 術後矯正(しゅつごきょうせい) や定期的なメンテナンスが必要になります。
術後矯正の目的
- 手術で動かした顎の位置を安定させる
- 細かい噛み合わせの調整を行う
- 後戻りを防ぐためのリテーナーを使用する
手術後も、 矯正装置を使って歯の微調整を行いながら、最適な噛み合わせを目指す ことが大切です。
治療期間が長く、手術を伴うため 不安を感じる方も多いかもしれませんが、専門医と相談しながら進めることで、安心して治療を受けることができます。
外科矯正を検討されている方は、 まずは矯正歯科で相談し、自分に合った治療プランを確認することが大切 です。
7.術後矯正と最終的な仕上げ
外科矯正の手術が終わったら、それで治療が完了するわけではありません。
手術後も歯の位置を整える 「術後矯正」 を行い、 噛み合わせの調整や歯並びの仕上げ をしていきます。
ここでは、術後矯正の流れや、 最終的な仕上げのポイント、保定期間の重要性 について解説します。
手術後の噛み合わせ調整とは?
外科矯正では、 手術によって顎の位置を動かすため、手術後も微調整が必要 になります。
手術直後は、顎の骨がまだ安定していないため、 噛み合わせがしっくりこないと感じることもある でしょう。
そこで、手術後に矯正装置を使用しながら 歯の細かい位置を調整し、理想的な噛み合わせに仕上げる ことが大切です。
術後矯正の流れ
- 手術後1〜2ヶ月目
- 顎の骨が安定するまでの期間
- 無理な力をかけず、軽い矯正装置を装着する
- 食事や会話の際に違和感があれば、歯科医と相談
- 手術後3〜6ヶ月目
- 矯正装置を使い、噛み合わせを微調整
- 歯の位置を細かく動かしながら、理想的な歯並びに整える
- 手術後6ヶ月〜1年
- 噛み合わせの最終調整を行い、歯を安定させる
- 仕上がりをチェックし、矯正装置の取り外し準備
歯並びを長期間維持するための「保定」の重要性
矯正治療が完了しても、 歯はまだ元の位置に戻ろうとする力が働いている ため、そのまま放置すると 後戻り する可能性があります。
そのため、 治療後も一定期間はリテーナー(保定装置)を装着することが必要 です。
保定期間の流れ
- 矯正装置を外した直後(〜半年)
- 1日中、リテーナーを装着(食事時以外はつけっぱなし)
- 顎や歯がしっかり安定するようにサポート
- 半年〜1年後
- 夜間だけリテーナーを装着
- 定期検診で、歯の位置が安定しているか確認
- 1年以上経過後
- リテーナーの装着頻度を減らしながら、後戻りがないかチェック
- 必要に応じて、数ヶ月に1回のメンテナンスを実施
特に外科矯正では、顎の骨を大きく動かしているため、長期間の保定が重要 になります。
しっかりと保定を行うことで、 きれいな歯並びと理想的な噛み合わせを長く維持できる ようになります。
どのくらいの期間で治療が完了するのか?
外科矯正は、 手術と矯正を組み合わせるため、治療期間が長くなる ことが特徴です。
一般的に、治療の流れと期間は以下のようになります。
治療のステップ |
期間の目安 |
内容 |
術前矯正 |
1〜2年 |
手術の準備として歯の位置を整える |
外科手術 |
1〜2週間(入院期間) |
顎の骨を移動させる手術を実施 |
術後矯正 |
6ヶ月〜1年 |
噛み合わせや歯並びの微調整 |
保定期間 |
1〜3年 |
リテーナーを装着し、歯の位置を固定 |
トータルで2〜4年ほどの期間が必要になることが多い ですが、その分、
「見た目のバランスが整い、噛み合わせも良くなる」
「機能面の改善によって、食事や会話がしやすくなる」
といった 大きなメリットを得られる治療 です。
術後矯正で大切なポイント
外科矯正後の仕上げ段階では、以下のポイントに注意することが重要です。
- ★定期的な診察を受ける
- 手術後の経過をチェックし、必要な調整を行う
- 違和感がある場合は早めに相談
- ★歯のケアを徹底する
- 術後矯正中も適切な歯磨きを行い、虫歯や歯周病を防ぐ
- 保定期間中もリテーナーを清潔に保つ
- ★後戻りを防ぐためにリテーナーをしっかり装着する
- 「少しくらいなら大丈夫」と油断せず、歯科医の指示を守る
外科矯正は、治療期間は長くなりますが、 見た目の改善だけでなく、噛み合わせや発音、食事のしやすさといった機能面も向上 します。
手術が終わったら矯正が完了するわけではなく、術後矯正や保定期間もしっかり管理することが重要 です。
リテーナーの装着や定期的な診察を続けることで、 長期間にわたって理想の歯並びを維持することができます。
8.外科矯正のメリットとデメリット
外科矯正は 見た目の改善だけでなく、噛み合わせや発音などの機能面も改善できる治療 です。
ただし、手術を伴うため 通常の矯正治療とは異なるリスクやデメリット もあります。
ここでは、外科矯正の メリットとデメリットを解説 し、治療を検討する際のポイントをお伝えします。
外科矯正のメリット
- ★見た目のバランスが大きく改善する
外科矯正では、 顎の位置を根本から整えることができるため、顔全体のバランスが改善 されます。
例えば、以下のようなケースで 大きな変化が期待できます。
- 受け口(下顎前突) → 下顎の突出が改善し、横顔のラインが整う
- 出っ歯(上顎前突) → 上顎の突出が抑えられ、口元が自然な印象に
- 顎のズレ(左右非対称) → 顔の歪みが緩和され、左右のバランスが整う
このように、 単なる歯並びの矯正では解決できない骨格の問題まで改善 できるのが、外科矯正の大きなメリットです。
- ★噛み合わせが良くなり、食事がしやすくなる
外科矯正では、 噛み合わせをしっかりと改善 できるため、
「前歯で物がうまく噛み切れない」「奥歯がしっかり当たらない」などの問題が解消されます。
噛み合わせが改善すると、以下のメリットがあります。
- 食事がしやすくなり、咀嚼効率が向上
- 消化吸収がスムーズになり、胃腸への負担が軽減
- 片側だけで噛むクセがなくなり、顎関節への負担が減る
噛み合わせが整うと、 体全体の健康にも良い影響を与える ため、長期的なメリットが大きいです。
- ★発音の改善につながる
噛み合わせのズレがあると、 正しい舌の動かし方ができず、発音が不明瞭になることがあります。
特に、 サ行やタ行、ラ行の発音がしにくい というケースが多く見られます。
外科矯正によって噛み合わせや口の形が整うと、 発音が明瞭になり、会話のしやすさが向上 します。
人と話す機会が多い方にとって、大きなメリットとなるでしょう。
★顎の痛みや負担を軽減できる
噛み合わせが悪いと、顎の関節や筋肉に 不自然な負担 がかかり、 顎関節症の原因 になることがあります。
「口を開けるとカクカク音がする」「顎が痛くなる」「頭痛や肩こりがひどい」などの症状がある場合、
外科矯正によって 顎の負担を軽減し、症状の改善が期待 できます。
外科矯正のデメリット
- ★手術を伴うため、身体的な負担がある
外科矯正は通常の矯正治療とは異なり、外科手術が必要 になります。
そのため、 入院や術後の回復期間が必要 です。
手術の一般的な流れ
- 手術前の準備(術前矯正:1〜2年)
- 手術(入院:1〜2週間程度)
- 術後の回復期間(約1ヶ月)
- 術後矯正(約6ヶ月〜1年)
- 保定期間(1〜3年)
手術後は 腫れや痛みが出るため、食事や会話がしづらくなる期間がある ことも理解しておきましょう。
- ★保険適用外の場合、治療費が高額になる
外科矯正は 一部の症例で健康保険が適用されますが、保険適用外の場合は高額な費用がかかることがあります。
特に、審美目的での治療は 自由診療となるため、費用負担が大きくなる ことがあります。
費用の目安
- 保険適用の場合 → 約30〜50万円(手術費込み)
- 自由診療の場合 → 約150〜250万円(手術費、矯正費含む)
治療を検討する際は、 費用や保険適用の条件について歯科医とよく相談することが重要 です。
- ★手術後の回復に時間がかかる
外科矯正は、手術後の回復に 数週間から数ヶ月 かかるため、
「すぐに日常生活に戻れるわけではない」という点も考慮が必要です。
術後は 腫れや痛みが続く期間があり、食事や会話に影響が出ることがある ため、
手術を受けるタイミングを 仕事や学校のスケジュールに合わせて調整する 必要があります。
- ★術後矯正や保定が必要
手術が終わったからといって、すぐに治療が完了するわけではありません。
術後矯正で噛み合わせを整える期間があり、その後もリテーナー(保定装置)を使用する必要があります。
治療全体の期間は 2〜4年かかるケースが多いため、長期間の治療に対する理解が必要 です。
外科矯正と一般的な矯正治療の比較
項目 |
外科矯正 |
一般的な矯正治療 |
適応症例 |
顎のズレが大きい、骨格の問題がある |
歯並びの軽度〜中度の問題 |
治療期間 |
2〜4年 |
1.5〜3年 |
手術の有無 |
あり(入院が必要) |
なし |
治療の目的 |
見た目と機能の両方を改善 |
主に歯並びを整える |
費用 |
保険適用あり / 自費の場合は高額 |
自費診療が多い |
外科矯正は 見た目の美しさだけでなく、噛み合わせや発音の改善、顎関節への負担軽減など、機能的なメリットも大きい治療 です。
ただし、手術を伴うため 回復期間や費用、治療期間の長さ などのデメリットもあります。
9.外科矯正は保険適用できるの?
外科矯正は、 すべてのケースで健康保険が適用されるわけではありません。
保険適用となる条件があり、それを満たさない場合は 自費診療 となるため、事前にしっかりと 費用や適用条件を確認することが大切 です。
ここでは、 外科矯正の保険適用条件や、費用負担を軽減する方法 について解説します。
保険が適用される条件とは?
外科矯正が保険適用になるのは、 厚生労働省が認めた「特定の疾患」に該当する場合 です。
具体的には、以下のような 顎の骨格的な異常があるケース で適用されます。
保険適用となる主なケース
✔ 顎変形症(がくへんけいしょう)
✔ 唇顎口蓋裂(しんがくこうがいれつ) などの先天的な疾患
✔ 骨格的な問題で、通常の矯正では対応できないケース
たとえば、 受け口(下顎前突)や顎のズレが大きい場合 など、
顎の骨に大きな問題があり、外科手術を伴う矯正が必要と診断された場合には 保険が適用されます。
逆に、「見た目の改善目的」や「軽度の噛み合わせのズレ」などの場合は、美的な治療と判断され、保険適用外となる ことが多いです。
保険適用の外科矯正と自費治療の違い
保険が適用される場合と、自費治療の場合では 治療費や治療内容に大きな違い があります。
以下の表で、それぞれの特徴を比較してみましょう。
項目 |
保険適用の外科矯正 |
自費診療の外科矯正 |
適用条件 |
厚生労働省が定めた疾患(顎変形症など) |
見た目の改善を目的とした矯正 |
治療費 |
約30~50万円(3割負担時) |
約150~250万円(自由診療) |
手術の費用 |
保険適用(自己負担額は数万円程度) |
自費負担(数十万円以上) |
矯正装置の選択 |
限定的(ワイヤー矯正が基本) |
選択肢が豊富(マウスピース矯正なども可能) |
治療期間 |
約2~4年 |
約2~4年 |
リスクや副作用 |
保険適用でもリスクは同じ |
治療内容による |
自費診療の場合、費用負担が大きいですが、矯正装置の選択肢が広がる というメリットがあります。
特に、「目立たない矯正を希望する方」「ワイヤー矯正以外を選びたい方」には、自由診療の方が適しているケースもあります。
外科矯正の費用はどれくらい?
外科矯正の費用は、 保険適用の有無や治療内容によって大きく変わります。
一般的な 治療費の目安 は以下のとおりです。
- ★保険適用の場合
- 術前矯正・術後矯正費用 → 約10万~30万円(3割負担時)
- 手術費用 → 数万円程度(健康保険適用)
- 入院費用 → 高額療養費制度を利用すれば自己負担は軽減
→ 合計 約30~50万円
- ★自費診療(保険適用外)の場合
- 矯正治療費(術前・術後矯正) → 約100~150万円
- 手術費用 → 約50~100万円
- 入院費用 → 約10~20万円
- その他の費用(検査・保定装置など) → 約10~20万円
→ 合計 約150~250万円
このように、 保険適用されるかどうかで、治療費には大きな差がある ことが分かります。
費用面が気になる場合は、 保険適用の条件をしっかり確認することが重要 です。
費用負担を軽減する方法はある?
外科矯正は 高額な治療費がかかるため、経済的な負担が心配 という方も多いでしょう。
しかし、 利用できる制度を活用すれば、自己負担額を軽減することができます。
- ★高額療養費制度を活用する
手術や入院にかかる費用が一定額を超えた場合、超過分が払い戻される制度 です。
これにより、 手術費用や入院費の自己負担を軽減 できます。
- 適用条件:健康保険に加入していること
- 払い戻しの目安(収入によって変動)
- 年収500万円程度の方 → 1ヶ月の自己負担限度額 約8万円
- 年収700万円程度の方 → 1ヶ月の自己負担限度額 約15万円
申請方法:加入している健康保険組合に申請し、必要書類を提出する
- ★医療費控除を活用する
1年間に支払った 医療費が10万円を超えた場合、確定申告で一部の税金が還付される制度 です。
- 控除額の計算方法
- (年間医療費 - 10万円)× 所得税率 = 還付額
例えば、 外科矯正で150万円かかった場合、約10万円~30万円の税金が戻ってくる可能性 があります。
手続きを忘れずに行い、 負担を少しでも減らしましょう。
- ★医療ローンの利用
一括で支払うのが難しい場合は、 歯科医院が提携している医療ローン を利用するのも一つの方法です。
分割払いが可能になり、 月々の負担を抑えながら治療を受けることができます。
外科矯正は 顎変形症などの特定の症例であれば、健康保険の適用を受けることが可能 です。
しかし、見た目の改善を目的とする場合は 自費診療となり、高額な費用がかかる ため、
事前に保険適用の条件を確認し、費用負担を軽減する制度を活用することが大切 です。
費用面で不安がある場合は、 矯正歯科に相談しながら最適な治療方法を選ぶことをおすすめします。
10.よくある質問
外科矯正は、通常の矯正治療とは異なり 手術を伴うため、不安や疑問を感じる方も多い と思います。
ここでは、 患者様からよく寄せられる質問 にお答えします。
手術は痛い?腫れはどのくらい続く?
手術中の痛みはありません。
全身麻酔を使用するため、手術中は 痛みを感じることはなく、眠っている間に終わります。
しかし、 術後には腫れや痛みが伴います。
これは体の自然な反応ですが、腫れのピークは 術後2~3日目 で、
その後 1~2週間ほどかけて徐々に引いていきます。
痛みについては、 処方される鎮痛薬でコントロール可能 です。
また、 冷却パッドなどを使用して腫れを抑える ことで、回復をスムーズに進めることができます。
どの年齢でも外科矯正は受けられる?
基本的に成人であれば、何歳でも受けることができます。
ただし、 顎の成長が完了していない10代では手術が適用されない場合もあります。
推奨される年齢は 成長が完了する18歳以降。
顎の成長が途中で手術を行うと、 後から顎の変化によって噛み合わせがずれてしまう可能性 があります。
一方で、 高齢の方でも健康状態が良好であれば外科矯正は可能 です。
ただし、骨の回復力や手術のリスクを考慮し、 歯科医師としっかり相談することが大切 です。
術後の食事や生活の制限はある?
手術直後は 顎に大きな負担をかけないよう、食事制限が必要 です。
術後の食事の注意点
- 1週間以内 → 液体・ゼリー状の食事(スープ、ジュース、ヨーグルト)
- 2~4週間 → 柔らかい食事(おかゆ、豆腐、煮込み料理)
- 1ヶ月以降 → 普通の食事が徐々に可能
また、 噛む力が弱まっているため、食事を小さくカットして食べることをおすすめ します。
無理に固いものを食べると 術後の回復に影響を及ぼす可能性 があるため、注意が必要です。
生活の注意点
- 運動: 術後1ヶ月は激しい運動を控える
- 飲酒・喫煙: 回復を遅らせるため、術後1ヶ月は控える
- 口腔ケア: 術後は歯磨きが難しいため、うがい薬を活用
どれくらいで見た目の変化を実感できる?
術後すぐに変化を感じることができますが、最終的な仕上がりには時間がかかります。
手術直後は 腫れが強く、顔が一時的にむくんだ状態 になるため、
最初の1ヶ月間は 変化が分かりにくいこともあります。
しかし、 術後3ヶ月を過ぎた頃から腫れが引いてきて、フェイスラインが整い始める ため、多くの方が 半年後には「見た目が大きく変わった!」と実感できるようになります。完全に仕上がるまでには約1年 かかるため、焦らずに 術後のケアを続けることが大切 です。
外科矯正は、 単なる歯並びの改善だけでなく、噛み合わせや顔のバランスを整え、より快適な生活を送るための治療法 です。
一般的な矯正では対応しきれない 顎のズレや噛み合わせの問題を、手術と矯正を組み合わせることで根本から改善 することができます。
しかし、外科矯正は 手術を伴うため、術前の準備や術後のケアが非常に重要 になります。
手術に対する不安を感じる方も多いですが、 適切な治療計画とサポート体制が整っていれば、安全に進めることが可能 です。
「顎のズレが気になる」「噛み合わせが悪く食事がしづらい」といったお悩みをお持ちの方は、
ぜひ一度 専門の歯科医師に相談し、自分に合った治療方法を検討してみてください。
————————–
東京都銀座駅の矯正歯科
銀座矯正歯科
〒104-0061
東京都中央区銀座3-3-14
銀座グランディアビルⅡ 6F
☎︎03-3567-5454
————————–
*監修者
*経歴
1998年 富山県立富山中部高等学校卒業。1998~2004年 日本大学松戸歯学部。
2004~2008年 日本大学大学院(歯科矯正学専攻)。
2008~2012年 日本大学松戸歯学部 歯科矯正学講座 助手(専任扱)。
2012~2020年 医療社団法人真美会 銀座矯正歯科 アシスタントドクター。
2013~2014年 ニューヨーク大学CDEP 矯正学修了。
2014~2018年 日本大学松戸歯学部 顎顔面外科学講座 兼任講師。
2014~2015年 カリフォルニア州立大学LA校CDEP 矯正学修了。
2019~2023年 日本大学松戸歯学部 歯科矯正学講座 兼任講師。
2021年~ 医療社団法人真美会 銀座矯正歯科 院長。
2022年~ 一般社団法人日本デジタル矯正歯科学会 理事・学術担当。
2023年~ 日本大学松戸歯学部 歯科矯正学講座 クリニカルアドバイザー。
2023年~ Digital Dentistry Society Ambassador (Japan)。
2023年~ 日本大学松戸歯学部 歯科矯正学講座 同門会副会長。
2023年~ Ray Face (Ray Dent, Korea) Key Opinion Leader。
*主な所属学会
・日本矯正歯科学会(認定医)
・International Congress of Oral Implantologists (ICOI) インプラント矯正認定医
・Digital Dentistry Society 日本アンバサダー
・先進歯科画像研究会(ADI)歯科用CT認定医
・厚生労働省認定 歯科臨床研修指導医
・日本美容外科学会(JSAPS)関連会員
・Orthopaedia and Solutions マネージャー
・BIODENT 寿谷法コルチコトミーベーシックコース インストラクター
・BIODENT モディファイドコルチコトミーコース インストラクター
・(株)YDM 矯正器材アドバイザー
・ABO Journal Club 主宰
・Cutting Edge of Digital Orthodontics 主宰
*論文・学会発表
- ・加速矯正とアライナー治療による治療期間のコントロール ザ・クインテッセンス2022年11月号
- ・進化するデジタル歯科技術Extra モディファイドコルチコトミー法とSureSmileによる矯正治療 日本歯科評論 81(8)=946:2021.8
- ・進化するデジタル歯科技術 : 3Dプリンターは臨床をどう変革するか(4)矯正治療における3Dプリンターの臨床応用 日本歯科評論 81(4)=942:2021.4
- ・矯正用光重合型レジン系接着システムの接着性能 接着歯学2013年31巻4号P159-166
- ・歯科矯正学における3D診断および治療計画(翻訳)クインテッセンス出版
- ・基礎から学ぶデジタル時代の矯正入門(翻訳統括)クインテッセンス出版
- ・矯正歯科治療のためのコルチコトミー(翻訳)
- ・Effects of compression force on fibroblast growth factor-2 and receptor activator of nuclear factor kappa B ligand production by periodontal ligament cells in vitro. J Periodontal Res. 2008 Apr;43(2):168-73.
- ・Evaluation of the success rate of single- and dual-thread orthodontic miniscrews inserted in the palatal side of the maxillary tuberosity. J World Fed Orthod. 2022 Jun;11(3):69-74.
- ・T-helper 17 cells mediate the osteo/odontoclastogenesis induced by excessive orthodontic forces. Oral Dis. 2012 May;18(4):375-88.
- IL-8 and MCP-1 induced by excessive orthodontic force mediates odontoclastogenesis in periodontal tissues. Oral Dis. 2011 Jul;17(5):489-98.
- ・Effects of HSP70 on the compression force-induced TNF-α and RANKL expression in human periodontal ligament cells. Inflamm Res. 2011 Feb;60(2):187-94.
- ・Effects of relaxin on collagen type I released by stretched human periodontal ligament cells. Orthod Craniofac Res. 2009 Nov;12(4):282-8.
- ・Levels of RANKL and OPG in gingival crevicular fluid during orthodontic tooth movement and effect of compression force on releases from periodontal ligament cells in vitro. Orthod Craniofac Res. 2006 May;9(2):63-70.
詳しいプロフィールはこちらより