マウスピースタイプの矯正
「目立ちにくい矯正治療」として近年注目されているのが、それまでの矯正方法と異なり、ブラケット自体を使用しないマウスピースタイプの矯正治療です。
歯並びが気になっていたが、金属のような装置を口につけるのは抵抗があり治療をためらっていた方は大勢いらっしゃいます。この装置を使った治療であれば口の中に装置が入っていることすらほとんどの人は気づきません。
マウスピースタイプの矯正とは、透明シートで作ったアライナーというマウスピースを用いる矯正治療法で、「目立ちにくい」「取り外しできる」「違和感が少ない」というメリットがあります。この治療方法は、まさに、従来の治療概念を根本から変えることになりました。
しかも治療はいたってシンプル。ワイヤーやブラケットを一切使用せず、厚さ1ミリにも満たない透明のプラスチックでできたマウスピースを装着するだけ。目立たず痛みも少なく、美しい歯並びを手に入れることができるケースが増えています。
カスタムメイド型マウスピース矯正装置(インビザライン)
ブラケットやワイヤーを使わない、透明なプラスチックで製作されたマウスピース型の目立ちにくい矯正装置です。透明なので治療中もまったく目立たず、食事の時に取り外せるなど、患者さまにとって大きなメリットをもたらしています。
従来の固定装置(ブラケットとワイヤー)を使用する矯正治療と違い、2~4週間ごとに透明なマウスピースを新しいものに交換し、歯並びを整えていきます
表側からのブラケット矯正
マウスピース矯正
よく比較されるのですが、マウスピースと裏側装置に治療の仕上がりには違いはありません。(適応症例はそれぞれあります)どの治療方法が良いのかについては、メリットデメリットをご説明した上で患者さんに選択して頂いております。
マウスピースタイプの矯正のメリット
目立ちません
歯列全体を透明シート状のプレート(マウスピース)で覆いますので、お口を大きく開けても装置が目立たず、見た目を気にする必要がありません。お口の中に装置が入っていることにほとんど気づかれませんので、装置が見えてしまうことに抵抗がある方でもストレスなく治療を受けることができます。
違和感やストレスが軽減されます
ブラケットやワイヤーを用いませんので、装置装着による違和感やストレスが大幅に軽減されます。口内の違和感は従来のワイヤーを使った矯正より断然少なく、発音しづらいとか装置による口内炎もほとんどありません。
食事をするたび歯に食べ物がひっかかって不快な思いをすることもありません。マウスピース自体も1ミリにも満たないごく薄い透明シートでできていますので、舌が触ってもあまり違和感を覚えることがありません。
取り外しできます
これまでの矯正装置は取り外せないため、食べ物が装置にひっかかってしまって、食後の歯みがきは時間がかかり大変でした。マウスピースは従来の矯正装置のようにワイヤー(針金)を使用しないため、食事や歯みがきのときは取り外していただきます。そのため、粘りのある物や固い物を食べても装置が外れたり壊れる心配がありません。
また、食べ物が装置にひっかからないので、人目を気にしながら食事をする必要もありません。歯みがきや装置の手入れも取り外した状態ででき、取り外せない装置よりも簡単です。その為、取り外しのできるマウスピースで治療することは、予防の観点から見ても優れているといえます。
保定装置やホワイトニングトレーとしても使用できます
矯正に使ったマウスピースは、そのまま保定装置やホームホワイトニングのトレーとしてもお使いいただけます。矯正治療に使っているマウスピースを保定装置としてそのまま利用しますので、再度新しい違和感が生まれることはありません。
また、マウスピースの中にホワイトニング剤を入れることで、ホームホワイトニングも同時にできます。歯並びが良くなっても、歯が茶色かったり黄色いと見た目によくありません。従来の矯正治療では、一度矯正治療を行い歯並びをきれいにしたうえでもう一度ホワイトニング治療を行う必要がありましたが、マウスピースによる矯正治療では、治療と同時にホワイトニングも行えます。
歯列を綺麗にしながら歯の色も白く綺麗にできるため患者さまの満足度が高いようです。
矯正のための抜歯が不要な場合に適しています
マウスピースによる矯正治療は抜歯せずに歯を並べられるような患者さまの場合にはとても有効です。歯が傾いていたり、ねじれていたり、隙間が空いているような場合にとても威力を発揮する方法だといえます。
従来のワイヤーを使った矯正治療と併用することもできます
大きく歯を動かす矯正治療に関しては従来のワイヤーを使った矯正歯科治療を行い、最後のきれいな歯並びを完成させるための仕上げにマウスピースを利用できます。これにより、ワイヤーを利用した装置を早期に取り外せます。
マウスピースタイプの矯正のデメリット
食事の度に付け外しが必要です
付けたまま食事ができませんので、食事の度に患者さまご自身で付け外していただく必要があります。付け忘れや、紛失などにご注意ください。
付け忘れると、良い結果を得られません
一日に20時間以上の装着が必要となります。患者さまご自身でマウスピースを装着していただくため、付け忘れがあって装着時間が短いと計画通りに治療が進まず、治療期間も延びてしまうことがあります。良い結果を得るために、指示された通り正しく用いるようにしてください。
【マウスピースタイプの矯正】治療の進め方について
マウスピース矯正は、治療計画に基づいて段階ごとにマウスピースを交換し、少しずつ歯を動かします。
矯正に関する具体的な治療計画・具体的な治療費は、診査(検査および診断)後にご提示しています。矯正歯科治療はただ歯をきれいに並べることではなく、顔貌のバランスも考慮しながら正しい咬み合わせを作る歯科治療です。まずはカウンセリングをご予約ください。
マウスピース(アライナー)装着の注意点について
・食事の時はマウスピースを取り外してください。
・食事の時以外、睡眠時間も含め1日20時間以上装着してください。
・装着を自分で行いますので、使用しなかったり装着時間が短いと、良い治療結果が得られず治療期間も長期化します。
・装置をつけて2~ 3日は痛む事がありますが、その後の痛みはあまりありません。
・マウスピースは透明で薄い装置となっておりますので、紛失、変形等には十分ご注意ください。
・マウスピースでの矯正が適切かどうか、よく相談の上実施しましょう。
・マウスピースは矯正装置です、良い結果を出すために正しく取り扱う必要があります。
薬機法において承認されていない医療機器について
銀座矯正歯科では、マウスピース型矯正の「インビザライン・システム」を利用しています。このの治療・処置は「医薬品医療機器等法(薬機法)」においてまだ承認されていない医療機器を用いた治療・処置となり、ウェブサイトにて患者さまへの情報提供を行うにあたって、「限定解除の4要件」を満たすための記載を以下に掲載いたします。なお、当院はマウスピース型矯正(インビザライン)の有効性を認め導入をしております。
未承認医薬品等であることの明示
マウスピース型矯正システム「インビザライン」は、薬機法上の承認を得ていません。
入手経路等の明示
マウスピース型矯正システム「インビザライン」は米国アライン・テクノロジー社の製品となります。宮崎マウスピース矯正歯科ではこちらのシステムを、アライン・テクノロジー・ジャパンを通じて利用・入手しております。
国内の承認医薬品等の有無の明示
マウスピース型矯正(アライナー矯正)は様々なタイプ・システムが開発されています。国内でもインビザラインと似たマウスピース型矯正装置が販売されており、そのいくつかは国内で薬事承認されております。
日本で『医療機器としての矯正装置』と認められるためには、「薬事承認されている材料を使用して、日本の国家資格を持った歯科医師or歯科技工士が製作したもの」・「薬事承認された既製品」でなければならず、海外で製造されいるマウスピース(インビザライン)は残念ながらその限りではありません。
諸外国における安全性等に係る情報の明示
インビザラインは、全世界で600万以上の症例数を持つ治療システムです。歯科矯正が潜在的に持つリスク以外でインビザラインに固有の重大な副作用の報告はありません。
※インビザラインは、日本においては薬機法の承認を受けておりませんので、医薬品副作用被害救済制度の対象外となります。